花綴り

紅葉のサルスベリ

夏に可愛い濃いピンクの花を咲かせたサルスベリは、10月でほぼ花が咲き終わり、11月に入り、葉っぱたちは日に日に色を変化させてきました。

11月11日は、黄色い葉が増えてきて、少し赤味を帯び始めています。
緑と黄色が朝陽に当たって美しいのです。
私の腕ではそれが上手く写っているかどうか・・・。

11月15日にはもう赤い葉が一気に増えているのがわかります。木の下には、もう散ってきた赤や黄色の葉っぱがたくさん落ちていて、空気の冷たさと秋の深まりを感じます。

本日には、もう半分以上の葉が落ちています。
その姿は、秋の更なる深まりと冬の寒さの訪れを告げていて、あの暑かった夏がチョッピリ懐かしいような・・・。
あんなにウンザリするほどの暑さをもう思い出せないのは私だけでしょうか?
このサルスベリも、来年に向けて、今週末には枝おろしします。来年も元気な葉っぱを付けてたくさんの花を咲かせてくれますように。

日本には季節の移ろいがあり、本当に素晴らしいと思っています。
家族の仕事の関係でシンガポールに住んでいた時、雨季と乾季しかなくて一年中夏日というのは、洋服などあまり種類が要らずに簡単ということはありましたが、
季節的変化が無くて物足りなく思いました。ですから、なお更、日本の寒暖の変化が楽しく、それに伴って植物が代わる代わるいろいろな姿を見せてくれることを楽しんでいます。

B-1007『落葉づくし』

落葉掃きは葉っぱたちが散り終わるまでのしばらくは忙しいけれど、掃き集めた葉っぱの鮮やかな色やグラデーションに、しばし手を止めて見入ることがあります。

自然の色は、人間の頭で考えるよりずっと奥深くて多彩な面を持ち、私達を包んでくれています。

落ち葉というと、銀杏や紅葉をイメージする方が多いと思いますが、この図案には、これ以外に桜の葉、つたの葉が入っていて、右上の葉がサルスベリです。

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