花綴り

木の花の精 春の終り

動画をご覧下さいました方は、植木良枝が晩年に観念的なものを作っていくようになったという行 (くだり) があったと記憶があるかもしれません。

動画はこちら→ 刺繍による芸術表現 植木紅匠「花の刺繍画」

その中で、花の精、フェアリーについて触れているところがあります。

今日は、その花の精、特に木の花を集めた「木の花の精」6点シリーズから「春の終り」という作品をご紹介します。

木々には花の精が宿っていて、それぞれの精霊は自分の担当する季節を謳歌し、楽しくダンスしているというコンセプトで、作品の上から下へ行くに従って季節が進んで行くように描かれています

こでまり、桃、藤、牡丹、石楠花、薔薇、躑躅が咲き、足元のスカートの裾辺りと思しき所には柳が並んでいます。

暖色の花の饗宴ともいえるこの時期は、最も充実した季節と思います。

この中で、藤だけはどうしても自宅では咲かず、ご近所の藤をスケッチさせて頂きました。シリーズの中で、唯一自宅庭以外の花が入っています。4月から6月初め。

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